田舎教師ときどき都会教師

テーマは「初等教育、読書、旅行、映画」

重松清 著『卒業ホームラン』より。無糖ブラックの世界では、努力という定義よりも、報われるという定義のほうが大切だという気付き。

パパの買ってくれたコーヒーは無糖ブラックだった。甘くないコーヒーを飲むのなんて、生まれて初めてだ。それに、たしかコーヒーはミルクを入れないと胃に悪いんだとなにかの本に書いてあった。 でも、まあ、いいか。 一口啜って、舌が苦さを感じないうちに…

東田直樹 著『跳びはねる思考』より。ありのままの自分でいられるということ。ありのままの自分で社会につながるということ。

―― 今、東田さんは「居場所がない」とおっしゃいましたが、東田さんの考える居場所とは、どういった場所なのでしょうか。東田 自分らしく生きられるところだと思います。おわり。―― 東田さんは、どういう時に、自分らしく生きていると感じられますか。東田 …

山口裕也 著『教育は変えられる』より。知識として「知っている」からこそ働く「見方」と「考え方」がある。「正しさ」から〈楽しさ〉へ。

私の実感を込めて言えば、今、現実に起きているのは、官僚制を基礎とした縦割りによって責任の所在や対応の主体が曖昧になっていることだけではありません。程度差こそあれ、すべてのアクターが、公教育を自分の問題として引き受け、支え合うことがない。そ…

映画『THE REASON I JUMP』(ジェリー・ロスウェル監督作品)& 東田直樹 著『自閉症の僕が跳びはねる理由』より。心と体を大切に。

けれどこの本は、ただ情報を提供するよりも、はるかに遠くまで届く。見たところどうにも寄る辺ない自閉症児の体の中に、あなたの、私の、みんなの体の中とおなじ、好奇心にみちた繊細で複雑な心が閉じこめられているのだという証拠を、この本は提供してくれ…

小松理虔 著『新復興論 増補版』より。ローカルアクティビストの性 ≒ 先生の性。

福島では、差別やデマを排除したいと考えるあまり、想像力そのものを拒絶し、福島が誰かの作品になることを拒んできた。自分自身、数値やデータと深く関わり、科学的に理解できない人を排除しようとした時期があっただけに自省の念は強い。震災から七年。こ…

出口治明、駒崎弘樹 著『世界一子どもを育てやすい国にしよう』より。世界一教員が働きやすい国にしよう。怒りの声を上げよう。叫びを届けよう。

出口 「正規・非正規」「男性・女性」、ダブルの格差があるんですね。駒崎 そうなんです。非正規で女性となると、どんなに働いても貧困になります。これが諸外国との違いです。諸外国では貧困といった場合、失業問題をなんとかしなきゃ、となります。でも日…

岡崎勝 著『きみ、ひとを育む教師ならば』より。すべての美しいものに出会うために、かくされた悪を注意深くこばむこと。

確かな授業を続けるためには、テレビ番組の話をしたり、最近の小説や、『20世紀少年』のマンガの話、タレントの動向、政権交代、環境保護活動などさまざまな話を盛りこんだり、教育の技術を学んでいくことが大切です。そのほうが子どもにとって楽しいし、…

猪瀬直樹、磯田道史 著『明治維新で変わらなかった日本の核心』より。社会科の歴史の見方・考え方は「通史的思考」で!

猪瀬 日本でも大正から昭和初期にかけて、軍人でさえ学力エリートが出世するようになっていきますね。大正時代になる頃から「藩閥人事はおかしい」「公平にしろ」という問題意識が噴出しはじめる。 そして第一次世界大戦終結後、大正10年(1921)に、…

千松信也 著『ぼくは猟師になった』より。猟師のバトンを受け取りたくなる一冊。では、教師のバトンは?

狩猟という存在は、豊かな自然なくしては存在しえません。自然が破壊されれば、獲物もいなくなります。乱獲すれば、生態系も乱れ、そのツケは直に猟師に跳ね返ってきます。 狩猟をしている時、僕は自分が自然によって生かされていると素直に実感できます。ま…

坂口恭平 著『お金の学校』より。お金=経済=大丈夫、きっとうまくいくよ。子育てや義務教育に必要なのは「大丈夫、きっとうまくいくよ」。

楽しむってのは、一つの技術でして、このお金の学校では、お金の話をベースにして、いかに楽しむか、いかに好きになるか、ってことを僕は実は伝えたいのですが、のっけから楽しいこと、なんていうとみんな思考停止に陥っちゃうので、楽しむことに慣れてない…

映画『僕は猟師になった』(川原愛子 監督作品)より。自分の「好き」や「生きているっていう感覚」を大切に。

撮影前は、とどめをさしたあと千松さんに何を質問すればいいか、ちょっと意地悪に「かわいそうだと思わないんですか」と聞いてみるといいのか?・・・・・・などと甘いことを考えていましたが、いざ直面すると打算は吹き飛び、何も聞くことができませんでした。む…

映画『KCIA 南山の部長たち』(ウ・ミンホ監督作品)&『マル激(第1034回)』より。ダイナマイトが爆発する前に、倫理的な行動を。

1979年10月27日朝、朝刊紙の朝鮮日報や韓国日報は、急遽1面を差し替えて「大統領有故(ユゴ)」― 大統領に不測の事態 ― というヘッドラインで、午前4時に戒厳令が敷かれたことを報じた。朴正熙(パク・チョンヒ)大統領が金載圭(キム・ジェギュ)…

映画『BABYTEETH』(シャノン・マーフィ監督作品)より。今、生きているということ。それは、手放すということ。

でも親以外の世界に触れると、そのバランスが変わるの。成長する中で面白いと思うのは、私くらいの歳の子が家族以外の人間と会い始めると、世界が広がった感覚になり、より多くの人を受け入れるのよ。でもミラの親にとってそれはなかなか簡単に処理できるこ…

藤原章生 著『ぶらっとヒマラヤ』より。老いは敵ではない。だから老いて旅するのも悪くない。

変化、つまり加速度を書きたいのだ。一定の速さで時間が過ぎていくのではなく、遅くなろうが速くなろうが、そこにある加速度。つまり、ヒマラヤに行くという特殊な体験、60前という年齢経験が自分自身に何らかの変化、加速あるいは減速をもたらすか、とい…

猪瀬直樹 著『日本国・不安の研究 「医療・介護産業」のタブーに斬りこむ!』より。教育のタブーにも、ぜひ。

介護業界は離職率が高いし、求人難である。すでに中小零細は慢性的な人手不足であり賃金をアップさせることができる大手にこれから呑み込まれる。だが、生産性が高く、働き方改革を実現している合掌苑のやり方なら生き残れるだろうし、何よりも利用者にとっ…