田舎教師ときどき都会教師

テーマは「初等教育、読書、映画、旅行」

アンディ・ウォーホル 著『ぼくの哲学』より。なるったけ長い間赤ん坊でいたらいいと思う。

きれいな人は平凡な見栄えの人より人を待たせる傾向にある。きれいであることと平凡であることの差はずいぶんと大きいよ。きれいな人はたいていの人は待っててくれるって知っているから遅れても慌てない。だからもっと遅れるようになる。そして遅れてくれば…

二村ヒトシ 著『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』より。愛してくれる人を好きになれない。カントが予言し、二村さんが固めた。

「他の人にとられるくらいなら、殺してしまいたい、不幸になればいい」と思うのは恋です。そして、それは愛ではありません。(二村ヒトシ『なぜあなたは「愛してくれない人」を好きになるのか』文庫ぎんが堂、2014) おはようございます。上記の引用と、それ…

西川純 著『『学び合い』 誰一人見捨てない教育論』より。生涯レベルの子どもの幸せを目指す。

世の中には優れたノウハウがあります。有名なのは向山先生の跳び箱の跳ばせ方があります。あれは強力だと思います。それを『学び合い』に併用したいと願うのは当然です。併用すれば、跳び箱は早く跳べるようになるでしょう。しかし、子ども達が関わり合い、…

横道誠 著『アダルトチルドレンの教科書』より。基本事項と理論と実践を同時に学べる教科書です。

アダルトチルドレンという言葉にエンパワメントの機能があるという説明は、かんたんに納得できた。ぼく自身、じぶんの問題や境遇に名称が与えられて、大いに力づけられた。ぼくは親の良いところも知っているから、毒親とか親ガチャとかいう言葉には正直に言…

松尾英明 著『不親切教師のススメ』より。「楽しい授業」をやめる。習字の掲示もやめる。

現在では、大学でも「アィティブ・ラーニング」が標榜され、一斉の講義型授業を脱していこうという動きがある。講堂で行わざるを得ない大規模な人数での授業ならともかく、それ以外ではゼミ形式の少人数討論型の授業が多くなっている。 小学校でも、この流れ…

勅使川原真衣 著『働くということ』より。他者と何かを仕合うことで「仕合わせ」になる。

しかしながら、私たちの社会は、「自立」を目指すばかりに、本来組み合わさってなんぼの人間を「個人」に分断し、序列をつけて「競争」させる ―― これを学校で、職場で、こと現代はしこたまやりすぎました。そこから生まれたものは、冒頭からお伝えのとおり…

横道誠 編『みんなの宗教2世問題』より。聞け、宗教2世の声。

本書では「宗教2世問題」を親が特定の宗教を信奉しており、その宗教儀式や宗教活動の影響によって、子どもの養育、発育、発達、成長に著しい障害が発生する問題と定義したい。「特定の宗教」が具体的にどの団体を指すのかは難しい問題だ。(横道誠 編『みん…

坂口恭平 原作、道草晴子 漫画『生きのびるための事務』より。のぞめば不思議な、事務の世界よ。

少なくとも日本の学校の先生は、自立して生きる道を知りませんよ。坂口恭平 原作、道草晴子 漫画『生きのびるための事務』(マガジンハウス、2024) こんばんは。いやはや、手厳しい。坂口恭平さんも「手厳しいね、ジムはいつも」と返しています。続けてジム…

青島顕 著『MOCT 「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人』より。おれがやるしかないな。

鉱山労働者を経て、遠洋航路の船員となって中国、アジア、米国を巡るうちに、ソ連極東の港町ウラジオストクで船を降りて、亡命した。借金がかさんでいたようだ。極東地区の国際会員クラブで活動した後、モスクワの東方少数民族共産主義大学(クートベ)に入…

最首悟 著『能力で人を分けなくなる日』より。弱さはつながりを生む。

手紙の趣旨はね、まず、私が重度知的障害の星子と同居しているのを知っていて、星子はこの世の中のじゃま者であり、殺すべき対象だっていうこと。 2つめは、私が大学人でありながら、どうして星子を殺さないのだということ。大学っていう能力主義の場にいな…

恩田陸 著『spring』より。読むと、バレエやコンテンポラリーを観に行きたくなる。

唐突に、歌舞伎の語源が「かぶく(傾く)」だというのを思い出す。 何百年もの伝統と確固たる「型」というものがある。それは文字通り、その世界に「疑いの余地なく正しいもの」として屹立している。 そのまっすぐでゆるぎないものを「傾ける」のだ。 それは…

横道誠 編・著『信仰から解放されない子どもたち』より。子どもは身近にいる大人の影響から逃れられない。

マスメディアで何度か取りあげられたのだが、私が小学四年生のときに、「母の日」というものがあることを知って、妹と一緒にお小遣いを使って、カーネーションを買いに行き、母に贈った。小さな花束を買って帰ってきて「お母さん、おめでとう、母の日おめで…

三宅香帆 著『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』より。全身ではなく、半身で働く社会を目指そう。

しかしこの社会の働き方を、全身ではなく、「半身」に変えることができたら、どうだろうか。半身で「仕事の文脈」を持ち、もう半身は、「別の文脈」を取り入れる余裕ができるはずだ。そう、私が提案している「半身で働く社会」とは、働いていても本が読める…

沢木耕太郎 著『心の窓』より。カメラを持つことの最大の効用とは?

私は東京に住んでいるが、自分の家から仕事場まで、三、四十分ほど歩いて通っている。その仕事場に着き、窓のカーテンを引き開けるときはいつもスリルを味わう。 ―― 今日は見えるだろうか?(沢木耕太郎『心の窓』幻冬舎、2024) こんばんは。数時間前に2泊…

小川公代 著『ゴシックと身体』より。言葉の依存先を増やすこと。

ゴシック小説といえば、ウォルポールの『オトラント城奇譚』(1764)、ラドクリフの『ユドルフォの謎』(1794)や『イタリアの惨劇』(1797)、メアリ・シェリーの『フランケンシュタイン』(1818)、ロバート・マチューリンの『放浪者メル…