田舎教師ときどき都会教師

テーマは「初等教育、読書、旅行、映画」

小松理虔 著『新復興論 増補版』より。ローカルアクティビストの性 ≒ 先生の性。

福島では、差別やデマを排除したいと考えるあまり、想像力そのものを拒絶し、福島が誰かの作品になることを拒んできた。自分自身、数値やデータと深く関わり、科学的に理解できない人を排除しようとした時期があっただけに自省の念は強い。震災から七年。こ…

出口治明、駒崎弘樹 著『世界一子どもを育てやすい国にしよう』より。世界一教員が働きやすい国にしよう。怒りの声を上げよう。叫びを届けよう。

出口 「正規・非正規」「男性・女性」、ダブルの格差があるんですね。駒崎 そうなんです。非正規で女性となると、どんなに働いても貧困になります。これが諸外国との違いです。諸外国では貧困といった場合、失業問題をなんとかしなきゃ、となります。でも日…

岡崎勝 著『きみ、ひとを育む教師ならば』より。すべての美しいものに出会うために、かくされた悪を注意深くこばむこと。

確かな授業を続けるためには、テレビ番組の話をしたり、最近の小説や、『20世紀少年』のマンガの話、タレントの動向、政権交代、環境保護活動などさまざまな話を盛りこんだり、教育の技術を学んでいくことが大切です。そのほうが子どもにとって楽しいし、…

猪瀬直樹、磯田道史 著『明治維新で変わらなかった日本の核心』より。社会科の歴史の見方・考え方は「通史的思考」で!

猪瀬 日本でも大正から昭和初期にかけて、軍人でさえ学力エリートが出世するようになっていきますね。大正時代になる頃から「藩閥人事はおかしい」「公平にしろ」という問題意識が噴出しはじめる。 そして第一次世界大戦終結後、大正10年(1921)に、…

千松信也 著『ぼくは猟師になった』より。猟師のバトンを受け取りたくなる一冊。では、教師のバトンは?

狩猟という存在は、豊かな自然なくしては存在しえません。自然が破壊されれば、獲物もいなくなります。乱獲すれば、生態系も乱れ、そのツケは直に猟師に跳ね返ってきます。 狩猟をしている時、僕は自分が自然によって生かされていると素直に実感できます。ま…

坂口恭平 著『お金の学校』より。お金=経済=大丈夫、きっとうまくいくよ。子育てや義務教育に必要なのは「大丈夫、きっとうまくいくよ」。

楽しむってのは、一つの技術でして、このお金の学校では、お金の話をベースにして、いかに楽しむか、いかに好きになるか、ってことを僕は実は伝えたいのですが、のっけから楽しいこと、なんていうとみんな思考停止に陥っちゃうので、楽しむことに慣れてない…

映画『僕は猟師になった』(川原愛子 監督作品)より。自分の「好き」や「生きているっていう感覚」を大切に。

撮影前は、とどめをさしたあと千松さんに何を質問すればいいか、ちょっと意地悪に「かわいそうだと思わないんですか」と聞いてみるといいのか?・・・・・・などと甘いことを考えていましたが、いざ直面すると打算は吹き飛び、何も聞くことができませんでした。む…

映画『KCIA 南山の部長たち』(ウ・ミンホ監督作品)&『マル激(第1034回)』より。ダイナマイトが爆発する前に、倫理的な行動を。

1979年10月27日朝、朝刊紙の朝鮮日報や韓国日報は、急遽1面を差し替えて「大統領有故(ユゴ)」― 大統領に不測の事態 ― というヘッドラインで、午前4時に戒厳令が敷かれたことを報じた。朴正熙(パク・チョンヒ)大統領が金載圭(キム・ジェギュ)…

映画『BABYTEETH』(シャノン・マーフィ監督作品)より。今、生きているということ。それは、手放すということ。

でも親以外の世界に触れると、そのバランスが変わるの。成長する中で面白いと思うのは、私くらいの歳の子が家族以外の人間と会い始めると、世界が広がった感覚になり、より多くの人を受け入れるのよ。でもミラの親にとってそれはなかなか簡単に処理できるこ…

藤原章生 著『ぶらっとヒマラヤ』より。老いは敵ではない。だから老いて旅するのも悪くない。

変化、つまり加速度を書きたいのだ。一定の速さで時間が過ぎていくのではなく、遅くなろうが速くなろうが、そこにある加速度。つまり、ヒマラヤに行くという特殊な体験、60前という年齢経験が自分自身に何らかの変化、加速あるいは減速をもたらすか、とい…

猪瀬直樹 著『日本国・不安の研究 「医療・介護産業」のタブーに斬りこむ!』より。教育のタブーにも、ぜひ。

介護業界は離職率が高いし、求人難である。すでに中小零細は慢性的な人手不足であり賃金をアップさせることができる大手にこれから呑み込まれる。だが、生産性が高く、働き方改革を実現している合掌苑のやり方なら生き残れるだろうし、何よりも利用者にとっ…

村上龍 著『賢者は幸福ではなく信頼を選ぶ。』より。すべての教員は消耗品である。デモシ禍によって失われた教員への信頼を取り戻す。

今、わたしたちに必要なのは、幸福の追求ではなく、信頼の構築だと思う。外交でいえば、日本は、緊張が増す隣国と、「幸福な関係」など築く必要はない。しかし、信頼関係にあるのかどうかは、とても重要だ。幸福は、瞬間的に実感できるが、信頼を築くために…

401回目の投稿。猪瀬直樹さん、中原淳さん、藤原章生さんに感謝。他にもたくさん感謝。世界は贈与でできている!

いま僕が文芸家協会の会員にさせてもらい助かっているのは、健康保険である。文芸美術国民健康保険組合という形の国民健康保険への団体加入で、一般の国民健康保険よりかなり安い。遡れば、菊池のおかげになる。(猪瀬直樹『小論文の書き方』文春新書、2001…

アンデシュ・ハンセン 著『スマホ脳』(久山葉子 訳)より。運動と睡眠と、他者とのかかわりと。スマホはそれからだ。

デジタルライフが私たちの脳に与える影響――それに対する懸念は、鉄道酔いや電話の邪悪な魂や、催眠術をかけるテレビのようなものなのかもしれない。技術革新が起きるたびに、ハルマゲドンを予言する人が必ずいるものだ。とはいえ、今回はこうした懸念を深刻…

映画『ある人質』(ニールス・アルデン・オプレヴ監督作品)&『マル激(第1034回)』より。ある人質、あるIS、ある教員の視座に立って世界を見る。

この映画の主人公は、戦場カメラマンを夢見て不用意にシリアに迷い込んだデンマーク人の青年である。ISは活動拡大の初期段階で、数十名の西欧人を人質に取った。罪もない、力もない、冒険や名声を夢見て、あるいは理想主義に突き動かされて、紛争下のシリ…