田舎教師ときどき都会教師

テーマは「初等教育、読書、映画、旅行」

2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

町山智浩 著『恋する映画』より。人はどうして人を好きになるのか。子どもたちに問いかけたい。

これらの映画の主人公は恋愛を通して、それを超えた向こう側にたどり着きます。それは「他者」です。人は人を恋すること、愛することで、自分以外の人の気持ちをどうしても知りたいと願います。そのためには自分の心も開かねばなりません。それによって、今…

井上義和・牧野智和 編集、中野民夫、中原淳、他『ファシリテーションとは何か』より。絶望が問いを生み、問いがファシリテーションを要請する。

でも、世の中には口のわるい人もいますね。「だから、黙って、会社の世界にいろ」とか「学校の教育の素人のくせに、戻ってくるな」と言われたりするのです(笑)。けれども、本当に会社の世界を極めていくと、それ以前の世界がみえてきます。そして「学校教…

猪瀬直樹 著『決断する力』より。いつも心にチェ・ゲバラ。いつも心に猪瀬直樹。全国の小中学校の校長に届けたい。

明治維新による日本の近代化、富国強兵や殖産興業というのは、国民国家としての強制力を伴う政策によって実現した事実がある。徴兵制も、国が国民に求める義務である。それまでは武士だけが戦闘要員だったのを、一般の国民まで対象を広げたのが徴兵制だ。 と…

角幡唯介 著『探検家とペネロペちゃん』より。子どもは、極夜より面白い。親になろう、教員になろう。

子供が生まれて、子供が様々な何かをなしとげるときに感じる喜びは、親になってみなければわからない完全に新しい経験である。未知なる世界である。子供ができる前、私は、自分がこんなにも子供のことを考えて生きていくことになるとは思わなかった。若かっ…

和田靜香 著『選挙活動、ビラ配りからやってみた。「香川1区」密着日記』より。対話する授業と対話する選挙で小さな民主主義を回そう。

小川さんは何度も、自分の政策を語ることよりも、みなさんの声を聞くことが大事だ、と言っていた。本当にそうだと思った。選挙の本来の意義はそこにあるんだと、私も心から思った。でもって、そんな大事なことを、これまで長い人生で何度も「選挙」を体験し…

橘玲 著『裏道を行け ディストピア世界をHACKする』より。小学校の教科書には載っていない、もう一つの近代史。橘史観に酔う。

そんな世界で、わたしたちはどう生きていくのか。それが最後の問いになる。(橘玲『裏道を行け ディストピア世界をHACKする』講談社現代新書、2021) こんにちは。そんな世界というのは、一部の富めるものと大多数の貧しきものに二分される、グラフでいうと…

猪瀬直樹 著『勝ち抜く力』より。批判するなら本を読め。若者に希望を創るのは、大人の義務である。

日本だけが持つ「伝統」が、世界を迎えるホスピタリティの基礎をなすこと、そしてヨーロッパの近代化とまったく違うユニークな文化の魅力を十分に訴えたことで、世界が東京のユニークさに気づき、オリンピック・パラリンピック招致という結果に結びついたの…