田舎教師ときどき都会教師

テーマは「小学校教員の働き方」&「読書、旅行、映画」

幡野広志さんと大熊信さんのトークを聞いてきました。子育て、親、自己肯定感。

ドラえもんにでてくる、ジャイアンがぼくは嫌いです。
人をボコボコにしてモノを奪って、
映画になったら急に善人になる。どんなDV男だよ。
ぼくはジャイアンのお母さんはもっと嫌いです。
ジャイアンの意見には耳をかさず、
やりたくない店番をさせ、暴力でジャイアンを服従させる。
それでいて妹のジャイ子には漫画家の道を許す。
ジャイアンがイジメっ子になったのには理由があります。
(ほぼ日刊イトイ新聞・編『幡野さんのことばをまとめたちいさな本 あなたがしあわせならそれでいいんです。』非売品)

 

 こんばんは。昨夜、代官山の蔦谷書店で写真家の幡野広志さんと、電子メディア媒体 cakes 編集長の大熊信さんのトークを聞いてきました。cakes の人気連載『幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。』の書籍化を祝っての刊行記念イベントです。

 

なんで僕に聞くんだろう。

なんで僕に聞くんだろう。

  • 作者:幡野 広志
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2020/02/06
  • メディア: 単行本
 

 

 著者と編集長によるトークショーは、新刊『幡野広志の、なんで僕に聞くんだろう。』に書かれている幡野さんのことば(名言と迷言)をスライドに映し出して、そのことばについて大熊さんが質問し、掘り下げていくというかたちで進んでいきました。冒頭に引用したジャイアンについてのことば(ドラえもんにでてくる、ジャイアンがぼくは嫌いです。)も、その中のひとつです。

 

 幡野さん曰く「藤子・F・不二雄先生はわかっていて描いていたんじゃないかなぁ。お金があっても愛情が足りなければスネ夫みたいな子が育つし、のび太のお母さんなんて最悪で、だって息子がぼこぼこにされて帰ってきているのにテストの点数なんて気にしているわけでしょ(?)。もしもドラえもんがいなかったらのび太は自殺していますよ。だから藤子・F・不二雄先生はドラえもんみたいな親になれよって伝えているんだと思う」とのこと。

 もしもわたしのクラスにのび太やジャイアンがいたら、幡野さんの言うように、親だよなぁって思うような気がします。それはのび太やジャイアンに限ったことではありませんが。しずかちゃんだって親だし、出来杉くんだって親です。英才と書いて「ひでとし」と読む。出来杉くんの名前です。今、調べてみてはじめて知りました。《親は願いを込めて、子どもに名前をつける》(幡野広志『ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。』より)。その通りです。

 ちなみにのび太の担任の先生には原作では名前がつけられていないらしく、公式サイト(https://www.tv-asahi.co.jp/doraemon/cast/)にも「学校の先生」としか書かれていません。説明には「のび太の担任の先生。宿題を忘れたり、遅刻してばかりののび太を、毎日のようにしかっている」とあります。名前をつけられていないところからして、担任の先生が与える影響なんて親のそれに比べれば微々たるもの、或いはゼロに等しいんだよという藤子・F・不二雄先生の考えが見え隠れします。実際、そうですよね。だから宿題なんて無理に出さなくていいし、毎日しからなくてもいいし、過労死レベルで働かなくてもいい。子どもには子どもの、担任には担任の人生があるのだから。

 

f:id:CountryTeacher:20200222210312j:plain

幡野ワールド

 

あなたの人生を輝かせるために子どもがいるのではなくて、子どもには子どもの人生があるんですよ。

 

 このことばは cakes の連載でいちばん反響があったという「相談者は読まないほうがいい回答」という記事から引用されたものです。そして次のことばはその次に反響があったという「ぼくの言葉なんかよりずっといい言葉があなたにはある」という記事からのもの。 

 

ぼくの言葉なんかよりも、ご両親の言葉のほうがずっといいとおもうよ。

 

 どちらも「親」のことですが、まぁ、単純にいえば、最初の記事の「相談者」にあたるのは「ぼくが子どものころ、ほしくなかった親」について書かれたものであり、次の記事の「ご両親」は「ぼくが子どものころ、ほしかった親」について書かれたものといえます。幡野さん曰く「いろいろな親がいるよね」とのこと。日本中の学校の先生たちが、うんうんって、頷くことばだろうな。

 

 毒親にならないようにするために。

 

 幡野さん「僕はこう見えても自己肯定感がめちゃくちゃ低いんです。それは子どもの頃にほめられなかったし、写真家になってからもほめられなかったからです。だから僕の子どもはめちゃくちゃ自己肯定感が高くなると思いますよ。ほめていますから」。

 

 大熊さん「でも、自己肯定感が高すぎる大人って、ちょっと苦手じゃないですか?」

 

 幡野さん「たしかに。気がつかなかったけど、それはいえてる」。

 

 子育てって、難しいものです。今日はもうすぐ高校生になる長女の、ちょっと昔の退院記念日でした。ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。なれてもなれなくても、ただただ我が子のしあわせと健康を願うばかりです。

 

 花粉のためなのか、コロナのためなのか、微熱が続きます。

 

 健康第一。

 

 

ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。

ぼくが子どものころ、ほしかった親になる。

  • 作者:幡野 広志
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2018/08/21
  • メディア: 単行本
 
ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。

ぼくたちが選べなかったことを、選びなおすために。

  • 作者:幡野 広志
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2019/05/28
  • メディア: 単行本
 
なんで僕に聞くんだろう。

なんで僕に聞くんだろう。

  • 作者:幡野 広志
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2020/02/06
  • メディア: 単行本
 
異人と同人

異人と同人