田舎教師ときどき都会教師

テーマは「初等教育、読書、映画、旅行」

今井孝 著『らくらく売る人のアタマの中』より。らくらく売って、らくらく贈る人に。

 ここで、最も楽な集客方法をこっそり教えます。
 それは、「一人ひとりに声をかけること」です。
 そう言うと多くの人が「面倒だ!」「余計にしんどい!」と言います。
 しかし、これはウソではありません。本当にそれが最も楽に集客できるのです。
(今井孝『らくらく売る人のアタマの中』ぱる出版、2023)

 

 こんばんは。ことの真偽をこっそり教えます。これはウソではないんです。今井孝さんは、本当に一人ひとりに声をかけているんです。声をかけるだけでなく、私の「小学生のときから書くことは得意でしたか?」という職業病的な質問にも、気さくに「得意というか、好きでした」なんて答えてくれるんです。アルコールが入っていたので、言葉が正確かどうかはわかりませんが、続けて「今でも毎日書いています」なんてことも教えてくれるんです。先日、

 

 某作家さんの誕生日パーティーにて。

 

お隣さん

 

 隣の席が今井さんだったんですよね。後で説明しますが、今井さん言うところの「無価値観」という「8大メンタルブロック」のひとつを抱える小学校の教員としては、なかなかに緊張するシチュエーションです。可能であれば、らくらく座る人のアタマの中を知りたい。ちなみに「無価値観」というのは《「自分には価値がない」「自分なんて」「私はダメだ」という気持ち》のことです。起業本10万部の講師の隣に小学校の教員が座るなんて、

 

 申し訳ない。

 

 そんな気持ちを「これ、どうぞ」っていう一言で和らげてくれるのだから、今井さんのファンが「今井さんの話を聞いたら安心する」「自分もできると思える」「勇気が湧いてくる」(著者紹介の欄より)なんて口にするのも頷けます。

 

 これ、どうぞ。

 

 プレゼントされたのは新刊の『らくらく売る人のアタマの中』でした。いったい、らくらく贈る人のアタマの中は、どうなっているのでしょうか。

 

 

 今井孝さんの『らくらく売る人のアタマの中』を読みました。今井さんの本を読むのはこれで3冊目です。正直、どれも普段このブログで紹介している本とは毛色が違います。にもかかわらず、今また、こうやってブログに書こうとしている。そのことこそが、今井さんの「営業・集客」力の凄さを物語っていると私は思うのですが、どうでしょうか。

 

www.countryteacher.tokyo

 

 目次は以下。

 

 序 章 売ることが苦手になる理由とは?
 第1章 失敗が気にならなくなる考え方【失敗への恐怖】
 第2章 売ることの罪悪感はこれで消え去る【欠乏感】
 第3章 他人を気にせず自分の道を歩むには?【他人の評価】
 第4章 あなたに価値がある理由【無価値感】
 第5章 自分がすでに完璧であることを知る【完璧主義】
 第6章 本当の意味で楽に成功するには?【楽したい気持ち】
 第7章 自分で正解を見つけられる方法【確実性】
 第8章 急がば回れが一番早い!【短期的】

 

 各章の最後に書かれている【失敗への恐怖】【欠乏感】【他人の評価】【無価値感】【完璧主義】【楽したい気持ち】【確実性】【短期的】のことを、今井さんは「8大メンタルブロック」と呼んでいます。メンタルブロックというのは、簡単にいうと《行動を阻害する思い込み》のこと。失敗が怖くて行動できない。他人の目が気になって行動できない。まだ完璧ではないから行動できない。そういった思い込みこそが、序章のタイトルとなっている「売ることが苦手になる理由」です。だから、この思い込みを、

 

 取り除く。

 

 そして「らくらく売る人のアタマの中」を覗いて、彼ら彼女らの見方・考え方をインストールする。そうすれば、いつかあなたも「らくらく売る人」に、あるいは「らくらく贈る人」になれますよというのが、私が勝手に読み取った、今井さんのメッセージです。

 

 本書を通じて売ることに対する苦手意識を消せば、あなたはたくさんの人に貢献し、幸せを提供することができるようになるでしょう。
 その時には、世界はもっともっと素晴らしい場所になっているはずです。

 

 苦手意識 ≒ 思い込みです。そしてこの「苦手意識」ってやつは、みなさんもご存じの通り、なかなかやっかいです。算数が苦手とか、漢字が苦手とか、運動が苦手とか、小学生ですらたくさんの苦手意識を抱えています。

 

 小学生!

 

 つまりこの本は、応用が利くということです。小学校の教員が読めば、学校はもっともっと素晴らしい場所になるはず。

 では、具体的に、それらの8大メンタルブロックを取り除くためにはどうすればいいのでしょうか。実際に手にとって読んでほしいので、ここでは1つしか紹介しませんが、今井さんは、豊富なエピソードとともに、それぞれのメンタルブロックの解消の仕方を教えてくれます。

 

 ある時、私は『竜馬がゆく』という長編小説を一気に読もうとしたら挫折してしまいました。文庫本で全8巻あるのですが、最初の1巻で挫けて、本棚に4年ぐらい置きっぱなしになっていました。
 このままでは永遠に積読になると思い、それならば毎日1ページずつでも読むことにしました。ページを数えたら10年かかる計算ですが、ほったらかしで4年経ったのだから、それでもいいかと思いました。毎日1ページなら負担にはなりませんので。
 そして、「コーヒーを淹れるときに読む」という習慣にしました。

 

 これは第6章の「本当の意味で楽に成功するには?【楽したい気持ち】」に載っているエピソードです。今日、算数の「単位量当たり大きさ」の学習をしているときに、いいタイミングだなと思って子どもたちに紹介しました。1日当たり1ページ。これも単位量ですねって。そしたらですね、授業が終わった後に、手の甲に「計算ドリル毎日1ページ」「漢字ドリル毎日1ページ」「漢字ノート毎日1ページ」って、マジックで書き始めた子がいたんです。前単元、前前単元、前前前世ではなく前前前単元の計算ドリルすら終わっていない子です。

 

 エピソードの力、恐るべし。

 

 

 先日、喜寿を迎えた某作家さんが、誕生日パーティーの席で「人生100年時代」という言葉を何度も使っていました。今井さんも《人生100年時代を楽しもう》と書いています。人生100年時代、メンタルブロックなんかに行動を阻害されている場合ではありません。この本を読んで、

 

 みなさんも、らくらく贈る人に。

 

 おやすみなさい。