田舎教師ときどき都会教師

テーマは「小学校教員の働き方と生き方」&「本、旅、人」

たった一度の人生、話しかけない手はない

 単純なことだが、私は今でも、バスや列車、そしてローカル線の飛行機などで隣の席に座っている人に必ず話しかけるようにしている。航空機などの座席で誰と隣り合うかは自分で決められない。言い換えれば、自分の人脈を越えた未知の人がそこにいるのである。話しかけない手はない。

大前研一『旅の極意、人生の極意』講談社、2006)

 

 午後、墓参りの後に、旅仲間のTさんの個展に足を運びました。SNS経由で「ジョージアトビリシの友人のところに居候中です」という連絡をもらって、相変わらずだなぁと思ったのが1年前。前回の個展は3年前だったので、久し振りの再会です。

 

 話しかけない手はない。

 

 インドのカルカッタで画家のTさんと知り合ったのは20年前。サダルストリート(安宿街)にあるゲストハウスのドミトリー(16人部屋)で、Tさんが声をかけてくれました。

 

 Tさん「飯、もう食べた?」
 わたし「あっ、まだです!」

 

f:id:CountryTeacher:20190814105625j:plain

Tさんと出会ったゲストハウス

 夕飯を一緒に食べた後に、ゲストハウスの吹きさらしの屋上でおもしろい話をたっぷりと聞かせてもらってから、ほろ酔い加減で就寝。翌朝、「帰国は半年後くらいかな。個展には女の子を誘って来るように。会場が華やぐから」と言って旅立っていったTさん。

 

 若い頃は北欧で皿洗いをしたり、パリのモンマルトルで似顔絵を描いたりして日銭を稼いでいたというTさん。人生の節目を迎えるたびに、そして今なお、外国を転々としながら絵を描き続けているTさん。就職祝いにガンジス川の絵を贈ってくれたり、世田谷のアトリエ兼ゲストハウスに招待してくれたり。あれから20年。

 

 わたしはパパに。
 Tさんはジジに。

 

f:id:CountryTeacher:20190823120332j:plain

一枚一枚の絵に、旅先でのエピソードを添えて

 

 今回、個展の会場に着くなり「田舎教師くん、オレ80になっちゃったよ」と笑顔でTさん。年齢のことは知らなかったので、びっくり。と同時に、何だか胸がいっぱいに。Tさんの笑顔が、あの頃と同じだったからでしょうか。 

 

 不審者云々の問題があって、(特に都会の)子どもたちにはなかなか伝えにくいことですが、

 

 たった一度の人生、ほんと、話しかけない手はありません。

  

旅の極意、人生の極意

旅の極意、人生の極意