田舎教師ときどき都会教師

テーマは「初等教育、読書、旅行、映画」

コルクラボ 編『居心地の1丁目1番地』より。コルクの社員さん presents 映画『マチネの終わりに』を語る会🎵

 本の制作過程からわかったことは、コルクラボは居心地のいい居場所を設計しようとしていることでした。それは、コルクラボが掲げる4つの行動指針にも表れています。

 1 自分の安心安全を知る
 2 自分の言葉を紡ぐ
 3 好きなことにのめりこむ
 4 人の頼り方を知る

 これらをコルクラボでは居心地のいい居場所をつくるための羅針盤としています。
(コルクラボ編『居心地の1丁目1番地』コルク、2019)

 

 おはようございます。朝から嬉しいことがありました。小確幸です。最後に書きます。

 

 昨夕、渋谷のブックカフェ・BOOK LAB TOKYO で行われた、映画『マチネの終わりに』を語る会に参加してきました。コルクの社員さんに企画・運営による「居心地のいい居場所」での読書会です。

 

f:id:CountryTeacher:20191214224438j:plain

渋谷のブックカフェ・BOOK LAB TOKYO にて

 

www.countryteacher.tokyo

 

 映画&小説『マチネの終わりに』はもちろんのこと、ミッションに「物語の力で、一人一人の世界を変える」を掲げている、クリエーターのエージェント会社「コルク」にも惹かれての参加でした。最大の関心事は、読書会という場のつくり方。どういう手立てを講じて「語る」を促すのだろうと、教員ゆえ、どうしてもそういった「場づくり」=「授業づくり」的なところに関心が向いてしまいます。我が子の授業参観に行っても親目線ではなく教員目線で授業を観てしまう、いわゆる職業病。ちなみに小学校の国語の授業で物語を読み、子どもたちに読書会っぽく話し合ってもらうときには、グループサイズ(1人~4人)を変えたり、読みの観点を提示したり、ホワイトボードの活用による対話の視覚化を促したりするなど、まぁ、いろいろな手立てをとります。

 

 例えばこんな感じです。

 

f:id:CountryTeacher:20191215001241j:plain

国語の授業で「読書会」にチャレンジ(2015)

 

 いちばん大事なのは、事前に(音読を含む)読む機会をたっぷりと確保した上で「私はこんなふうに読んだ」という「私の読み」をもってもらうこと。「私の読み」がなければ、解釈の多様性を味わうという読書会の醍醐味はほとんどなくなってしまいます。コルクラボが掲げる4つの行動指針を援用すれば、好きな物語にのめりこみ、「私の読み」をもった上で、同じ物語にのめりこんだ者同士、安心安全な場を舞台に自分の言葉を紡ぎながら読みを深めていく。そういった授業イメージです。

 

f:id:CountryTeacher:20191214233438j:plain

コルクの社員さんからいただいた、話し合いの視点

 

 映画『マチネの終わりに』を語る会への参加者は約20名。4人グループに分かれて、テーブルごとに解釈の多様性を味わいました。

 全員が『マチネの終わりに』好きで、映画を3回観た人もいれば、小説を8回読んだ人もいる。だからもちろん一人ひとり「私の読み」をもっている。そんな人たちが集まっているものだから、コルクの社員さんが整えてくれた安心安全な場を舞台に、用意されていた手立てのひとつである話し合いの視点にそれほど頼ることなく、思う存分、語り合うことができた約2時間でした。

 曰く「小説の主人公は蒔野と洋子だけど、映画の主人公は早苗になっていますよね」とか、「実はエキストラで映画に参加したんです」とか、「映画の中に出てくる2月6日って何の日か知っていますか?  あれ、福山雅治の誕生日なんです(笑)」とか、「小説では蒔野と洋子がよりを戻すように思えたけど、映画ではそう思えないのはなぜでしょうか」とか、「小説の中で、プルーストの『失われた時を求めて』が引用されている意味について考えています」とか。

 

 これぞ「主体的で対話的な深い学び」だ。

 

 やはり「私の読み」を参加者がしっかりともっているかどうかが「全て」だな、と思いました。換言すれば、事前にのめりこんでいるかどうか。小学校ではなかなかこれが難しい。学級づくり & 授業づくりの羅針盤としても役立つ、コルクラボの4つの行動指針でいうところの「3」です。

 

 1 自分の安心安全を知る
 2 自分の言葉を紡ぐ
 3 好きなことにのめりこむ
 4 人の頼り方を知る

  

 好きなことにのめりこむ時間って、小学校にはなかなかありません。教科書が決まっているし、時間割も決まっているので、夢中や没頭よりも意識的な努力や切り替えを優先せざるを得ない構造になっているからです。もちろん夢中になる子もいますが、温度差は否めない。

 また、1~4にはないことですが、同一年齢集団の中で話をしなければいけないというところにも、難しさがあります。映画『マチネの終わりに』を語る会が楽しかったのは、1~4に加えて、いろいろな世代、いろいろなバックグランドをもつ参加者が集まっていたから。学年を混ぜたり、安心安全な大人を連れてきて参加してもらうなどの手立てがとれればいいのですが、なかなかそうもいかないというのが小学校の現状です。

 

 やれやれ。

 

 最後に、今朝のしあわせについて。 小確幸の正体は、サラダ記念日的な気分にさせてくれる、以下のインクさんのブログです。

 

taishiowawa.hatenablog.com

 

「この記事がいいね」と君が言ったから12月15日はブログ記念日。インクさん、明日の記事も楽しみにしています。でも、寝落ちは体に悪いので、健康第一で。

 

 感謝。 

 

 

居心地の1丁目1番地 〜それが分かると人生は少し自由になる

居心地の1丁目1番地 〜それが分かると人生は少し自由になる

  • 作者:コルクラボ
  • 出版社/メーカー: コルク
  • 発売日: 2019/11/27
  • メディア: Kindle版
 
くちぶえ番長 (新潮文庫)

くちぶえ番長 (新潮文庫)

  • 作者:重松 清
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/06/28
  • メディア: 文庫
 
十五少年漂流記 (講談社青い鳥文庫)

十五少年漂流記 (講談社青い鳥文庫)