田舎教師ときどき都会教師

読書のこと、教育のこと

2025-01-01から1ヶ月間の記事一覧

森博嗣 著『つむじ風のスープ』より。クリームシリーズ13作目。トータル1300編のエッセィ!

相変わらず、インプットが増えている。読書は週に一冊程度で、小説以外。あとは、ネットでドラマや映画を見ている。こちらは毎日三時間くらい。それ以外は、工作か庭仕事で、こちらはアウトプットに属する作業。以前に比べてインプットが倍以上に増加したの…

磯部一郎 著『生き急ぐ』より。今を目的にして、生きる。

期限が見えていない人は、色々なことを後回しにします。それは正常性バイアスがかかっていて、人生を永遠に感じるからです。 でも、人生は永遠にあるわけではありません。それは錯覚です。 いつ何時、終わりがくるか分からないのです。(磯部一郎『生き急ぐ…

川﨑聡大 著『発達障害の子どもに伝わることば』より。発達障害の支援に必勝法はない。

さて、「自閉症スペクトラム障害の人は相手の気持ちがわからない」などといった偏見は、この子どもたちの事例に見えるようなディスコミュニケーションから生まれ出るものでもあると思います。「相手の気持ちがわからない」ではなくて「相手の『気持ち』につ…

猪瀬直樹 著『交通事故鑑定人S氏の事件簿』より。ファクトとロジックが人を救う。

柴又事故は、大型タンクローリーに乗っていたU運転手の左折事故から一年半たった昭和53年9月27日に起きましたが、その間、左折事故は年間百件から二百件くらいに増えていました。死亡者は年間二百人を越えました。新聞やテレビで報道される回数も増え…

北村匡平 著『遊びと利他』より。偶然性を生み出す空白を、つくる。

遊びにゴールや目的の設定は必要ない。スタートとゴールが明確にあってリニア(線的)に進んでいくものよりも、ノンリニア(非線的)でいくつも遊びの物語が生まれる遊具のほうが子供の創造性を養う。 ここであげた利他的な遊具の性質は、聞き取りや調査で論…

鈴木郁子 著『自律神経の科学』より。ボーッとしている時間は、決して無駄ではありません。

涙の分泌はおもに副交感神経によって促されますから、涙が流れるためには副交感神経の活動が一時的に高まる必要があります。交感神経の活動が活溌になる闘争や逃走といった状況下よりは、いくらか安心できるような状況下で涙は流れやすいといえましょう。た…

近藤一博 著『疲労とはなにか』より。疲労と疲労感は違う。全然違う。

仕事の締め切り直前で徹夜をしなければならなくなったときは、HPA軸が強く働きます。このため疲労感は本来の量よりも減少します。一晩徹夜しても意外に元気、といった経験をされた方も多いのではないかと思います。 しかしこの状態は、副腎皮質ホルモンと…

リチャード・ロイド・パリー 著『津波の霊たち』より。問題は津波ではなかった。日本が問題だったのだ。

大川小に赴任するまえ、彼は北東に10キロほど離れた相川という漁村で教鞭を執っていた。相川小学校での彼の仕事のひとつに、災害準備があった。多くの教師はこれを日常業務の一環として扱い、避難訓練の実施と保護者の電話番号リストの更新だけで済ませた…

武田緑 著『読んで旅する、日本と世界の色とりどりの教育』より。多比の効用とは?

例えば、ヨーロッパの学校に行けば、遮音のためにヘッドフォンをしている子の姿を見ることは珍しくありません。また、隣の席との間にパーテーションを立てて、気が散らないようにしている子がいたりもします。バランスボールやバランスボードを使って学習し…