田舎教師ときどき都会教師

テーマは「初等教育、読書、映画、旅行」

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

孫泰蔵 著『冒険の書 AI時代のアンラーニング』より。君が気づけば、世界は変えられる。

英語で "Thinking outside the box" という表現があります。これは「これまでとはちがう新しい視点で、型にはまらない考え方をする」という意味です。私たちは無意識のうちに「常識」という箱の中にいるので、まず「自分たちは箱の中にいる」と気づくこと。…

村上春樹 著『街とその不確かな壁』より。教員の前に立ちはだかる、長時間労働という不確かな壁。

「そういうことは、ここで日々仕事をしておられれば、おいおいおわかりになってくるでしょう。ちょうど夜が明けて、やがて窓から日が差してくるみたいに。でも今のところ、そんなことはあまり気にせんで、とりあえずはここでの仕事の手順を覚えて下さい。そ…

映画『ザ・ホエール』(ダーレン・アロノフスキー監督作品)より。メルヴィルの『白鯨』とのコラボが素晴らしい。

『ザ・ホエール』のチャーリーは、恋人を亡くした喪失感と自分が捨てた愛娘エリーへの罪悪感に苦しんでいる。そうしたチャーリーのつらい過去は主にセリフで語られるが、真っ先に観客のド肝を抜くのは体重272キロの尋常ならざる巨体だ。(劇場用パンフレ…

エーリッヒ・フロム 著『愛するということ』より。愛は技術です。習練を積みましょう。

わが国では、「男女交際のマニュアル」の類が氾濫している。最近の男の子たちは、雑誌を読んで恋愛のテクニックをおぼえるのだそうだ。デートのときには女の子をどこへ連れていけばいいか、どこで食事すればいいか、何をプレゼントすればいいか、女の子がこ…

西川純 著『教師がブラック残業から賢く身を守る方法』より。それほどたくさんのことができるはずないのだ!

勤務時間外の部活指導を命じられないことは法的には完全に明らかです。断わる障害としてあと残っているのは慣習的なものです。つまり、みんなが「しかたがない」と思っているからです。我々が「しかたがない」と思って引き受けることは、家庭的に追い詰めら…

高瀬隼子 著『おいしいごはんが食べられますように』より。教室をアジールに。

誰でもみんな自分の働き方が正しいと思ってるんだよね、と藤さんが言った。無理せず帰る人も、人一倍頑張る人も、残業しない人もたくさんする人も、自分の仕事のあり方が正解だと思ってるんだよ。押尾さんもそうでしょ、と言われて言葉に詰まる。(高瀬隼子…

イザベラ・ディオニシオ 著『平安女子は、みんな必死で恋してた』より。異次元の少子化対策のために、草食男子よ、『竹取物語』を読め!

「男同士は本来、お互いに無関心なものだが、女は生まれつき敵同士である」とは、何につけても悲観的な哲学者、アルトゥル・ショーペンハウアーが残した名言の一つだが、確かに思い当たる節がある。女同士の関係は、グループ内の派閥が激しく、男性が絡むと…

猪瀬直樹 著『猪瀬直樹の仕事力』より。親譲りの無鉄砲で子供の時から損ばかりしている。

アメリカもフランスも、文盲率は15パーセントなんですよ。中国は50パーセント以上で、日本は文盲率ゼロでしょう。文盲率が15パーセントというのは、その人たちは本を読まないわけですね。それは逆の極にインテリが15パーセントいるということなんだ…