田舎教師ときどき都会教師

テーマは「初等教育、読書、映画、旅行」

武田砂鉄 著『紋切型社会』より。国民性は小学校の教室から? 壮大なマッチポンプと心のレガシーと。

マレーシアの現地スタッフが気持ち良いのは、発生した不満を解消したり飲み込んだりせずに、本当に次々と辞めてしまうところだ。料理長のことが信じられなくなりました。うん、僕も、そんなの私もよ、と立て続けに辞めていくのだ。~中略~。個人の意思を抑…

moto 著『転職と副業のかけ算』より。退職するなら、後ろ髪を引かれるくらいのときに!。髭ダン、紅白内定!

退職するのは、後ろ髪を引かれるくらいの状態がベストです。意思決定はあくまでドライに行い、自分のキャリアを築いてください。本当にいいメンバーが在籍している会社であれば、自分のキャリアを応援してくれるはずですし、その後の関係も続いていきます。…

太田英基 著『僕らはまだ、世界を1ミリも知らない』より。学校がヤバイではなく、世界がオモシロイから僕らは(定時に)帰る。

日本語を学ぶイスラエル人と話していて、ふと気づいたことがあった。彼が言った。「日本の小学校の国語のテストの問題は変! おかしい!」と。僕は何が変なのか訊いてみた。「だって、イスラエルやアメリカでは、テストの解答で求められるのは『筆者の意見』…

坂口恭平 著『独立国家のつくりかた』より。英語の民間試験拒否。建学の理念に基づく、東北大の決断に拍手。

学校社会は変わらない。変えられるのは放課後社会とのバランスだけだ。 学校社会は消せないけど、認識を変化させることはできる。それが「考える」という行為。学校社会が無数の中の一つのレイヤーであり、唯一の無意識領域のレイヤーであることがわかれば、…

尾崎英二郎 著『思いを現実にする力』より。学力が身の丈で測れるっていうのかい? クレイジーだよ。

「演技がインチで測れるっていうのかい? クレイジーだよ」というのは、ジェームズ・ディーンが無名の時代に、あるキャスティング担当者から「キミの背じゃ、この仕事には不向きだ」と言われた際に友人にこぼした一言だ。僕はこの言葉が大好きだ。(中略) …

國分功一郎、古市憲寿 著『社会の抜け道』より。現役高校教師、斉藤ひでみさんに続こう。

古市 哲学的には「遊び」って何なんですか。退屈とはどう違うんだろう。國分 うまく遊べないときに、人は退屈する。だから、うまく遊べなかったり、楽しめなかったりすると、人は外から仕事や課題を与えられることを求めるようになる。自ら自由を捨てて、何…

辻仁成 著『ミラクル』より。身の丈ではなく「強み」が大事。未来にはミノタケよりもミラクルを。

子供の頃はあったのに、大人になると無くなってしまうものがたくさんある。それらを幾つ無くしたかで、人はどれほど大人になれたかを計るようだ。僕も今日までに無数の輝きを失ってきた。落としたものもあれば、わざと放置したものもある、切り捨てたものも…

稲見一良 著『ダック・コール』より。教員の過労死は対岸の火事? 誰にも止められなかったんだ。

このハトはリョコウバト(PASSENGER PIGEON)と呼ばれ、19世紀の北アメリカだけでも、何百億羽という数で棲息していたという。絶滅して、今その姿を見ることはできない。美しく大きかっただけでなく、その肉は脂がのって柔らかく非常に美味であったことが…

大澤真幸、宮台真司 著『「正義」について論じます』より。身の丈を気にせずに輝こう。社会がダメになれば人が輝くから。

先日ご逝去された小室直樹先生が僕にとって大切な「感染」対象でした。十年程前、このままだと日本が終わってしまうと慨いたら、先生がおっしゃいました。「宮台君。心配はまったく要らない。社会がダメになれば人が輝くから」と。実に深い言葉です。(大澤…

村上龍 著『歌うクジラ』より。移動しなければ出会いはない。移動が、すべてを生み出すのだ。

大切なことを理解した。ぬくもりも音も匂いもない宇宙の闇の中で、気づいた。生きる上で意味を持つのは、他人との出会いだけだ。そして、移動しなければ出会いはない。移動が、すべてを生み出すのだ。(村上龍『歌うクジラ(下)』講談社文庫、2013) こんば…

青野慶久 著『チームのことだけ、考えた。』より。サイボウズの「公明正大」と「自立」をチーム学校にも!

長年、多様性について議論と実践を重ねる中で、私たちが個人に要求するイズムも徐々に見えてきた。それは「感謝」でも「努力」でも「誠意」でも「変化」でも「進歩」でも「協調」でもない。多様性を維持し向上させていくには、「公明正大」と「自立」が必要…

中野民夫 著『学び合う場のつくり方 本当の学びへのファシリテーション』より。ワークショップって、何? 楽しく学び合える場を創ろう。

私は、大学に入った頃、一方的な講義を聞くだけの大教室にげんなりしながら他方で、少人数ゼミや学外の大人のフリースクールなど、「学びたい人が自然に集まって学び合う」場に魅かれ、触発された。さらに登山や世界への一人旅の体験のなかで身をもって学ん…

ヤマザキマリ 著『国境のない生き方 私をつくった本と旅』より。原発をやめられない社会と宿題をやめられない学校をどうするか。

閉塞感を感じたら、とりあえず移動してみる。旅をしてみる。 これは、私たちが生きていくうえでも有効だと思います。 どこかに行けば、今抱えている問題が解決するとは思わないけれど、自分が何にとらわれていたのかに気づくことはできる。 人間にとってすべ…

伊坂幸太郎 著『仙台ぐらし』より。法としての制度ではなく、思考習慣としての制度に注目して働き方を変える。

「そして、イギリスに連れ帰ってくれる船長に言われるんだ。『ちょっと一つ気になるんだが、どうしておまえは、そんなに大声で喋るんだ?』と」「大声で? どういうことですか」「ガリヴァーは、巨人と一緒にしばらく暮らしていたから、喋る時はいつも、でか…

猪瀬直樹 著『ゼロ成長の富国論』より。二宮金次郎に学ぶゼロベースの富「学校」論。

すでに述べてきたが、金次郎の方法は五公五民とか四公六民など領主が決めた税率ではなく、直近十年の平均納税実績を年貢の上限として設定する。 そのうえで領主や個別の農民(経営者)の生産高と借金を調べ、金次郎ファンドからの融資で高利の借金を低利で借…